
2023年公開の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』で、予想外の大反響を呼んだキャラクターがいます。それが青い星の形をしたルマリー(よろずやチコ)です。
可愛らしい見た目で語られる虚無主義的なセリフの数々が、世界中の観客に衝撃を与えました。この記事では、ルマリーの全セリフと、その背景にある深い意味を徹底解説します。
ルマリーとは?マリオ映画の青い星の正体
基本情報
ルマリーは、2007年発売のゲーム『スーパーマリオギャラクシー』に初登場したキャラクター「よろずやチコ」の英語名(Lumalee)です。
- 正式名称:よろずやチコ
- 英語名:Lumalee(ルマリー)
- 特徴:青く光る星の形、頭の先が二股に分かれている
- 初登場:スーパーマリオギャラクシー(2007年)
- 声優:山根あん(日本語吹き替え版)
映画では、クッパに長い間捕らわれており、ルイージたちと同じ牢獄に閉じ込められています。
ゲームでの役割
ゲーム『スーパーマリオギャラクシー』シリーズでは、スターピースと引き換えにアイテムを売ってくれる「よろずや(商人)」として登場します。関西弁で陽気に話すキャラクターでしたが、映画では全く異なる性格になっています。
ルマリーの虚無主義的セリフ完全版【全シーン網羅】
シーン1:ルイージとの初対面
ルイージが牢獄に入れられた直後、明るい声でルマリーが話しかけます。
- (牢獄を指して)「おうちだよ」
- 「イカれた世界じゃ、正気のほうがクレイジーなのさ」
- 「時間なんて幻、人生も幻」
- 「逃げ道はあるよ。唯一の希望、それは死による解放さ!」
可愛い見た目と声で、衝撃的な内容を語るこのシーンは、映画の予告編でも使われ、公開前から大きな話題になりました。

シーン2:コング軍団の投獄
ジャングル王国のコング軍団が牢獄に入れられた際、ルマリーは歌うように語ります。
- 「牢獄も人生も出ることできない檻なのさー」
他の囚人たちは明らかに嫌がっている様子が描かれています。

シーン3:エンドロール直前の衝撃発言
映画のハッピーエンドが終わり、画面が暗転した後、突然ルマリーが登場します。
- 「できすぎのハッピーエンド?ともかくすべてが終わった。残ったのは、きみと、この闇だけ」
この「第四の壁を破る」演出により、観客に直接語りかける形となり、映画館は驚きと笑いに包まれました。
「チコは死んで星に生まれ変わる」という設定
ルマリーの虚無主義的な発言には、実は深い背景があります。
『スーパーマリオギャラクシー』では、チコたちは死ぬと星や銀河に生まれ変わるという設定があります。エンディングでは、チコたちが自ら犠牲になってビッグバンを起こし、宇宙を救うという感動的なシーンが描かれています。
つまり、ルマリーにとって「死」は終わりではなく、新たな始まりなのです。死ぬことで星や銀河全体へと生まれ変わることができるため、死を恐れるどころか、解放として捉えているのです。
宮本茂プロデューサーの意図
任天堂の代表取締役であり、「マリオの生みの親」でもある宮本茂さんは、インタビューで次のように語っています。
ルマリーは「ちょっと哲学っぽいことを言うキャラクター」として意図的に作られました。人間とは違う角度から生死を見るキャラクターとして、映画に独特の深みを与える役割を担っています。
ロゼッタのいないルート説
『スーパーマリオギャラクシー』では、チコたちは「ロゼッタ」という母親的存在に愛されており、「大切なヒトの笑顔のために星になりたい」と語るシーンがあります。
しかし、映画のルマリーには大切な人が描写されていません。このことから、「ルマリーは大切な人(ロゼッタ)に出会えなかった孤独なチコではないか」という考察もファンの間で話題になっています。
ルマリーの深すぎる意味とメタ的解釈
ゲームプレイヤーの視点
ルマリーは物語の本筋には全く関与しません。この「物語外部のキャラクター」という立ち位置から、興味深い解釈が生まれています。
マリオのゲームは、何度も失敗してやり直す「トライアンドエラー」が基本です。プレイヤーは同じステージを何度も繰り返し、クッパを倒してハッピーエンドを迎えても、また最初から始めることができます。
ルマリーの発言は、この「ゲームの円環時間」を表現しているとも解釈できます。エンドロール後の「残ったのは、きみと、この闇だけ」というセリフは、ゲーム機の電源を切った後、暗くなった画面に映る自分自身を指しているのかもしれません。
ルマリーが話題になった理由
1. 圧倒的なギャップ
青く光る可愛らしい姿と、明るく陽気な声で語られる重厚な哲学的内容のギャップが、多くの観客に強烈なインパクトを与えました。
2. 子供向け映画とは思えない深さ
「唯一の希望、それは死による解放さ」という発言は、子供向けアニメーション映画には珍しい、大人も考えさせられる内容です。
3. メタ的な演出
エンドロール直前に「第四の壁を破る」演出で観客に語りかけるという、意表を突いた展開が大きな話題となりました。
4. SNSでの拡散
TikTokやTwitter(X)などのSNSで、ルマリーのセリフが次々とシェアされ、「マリオ映画で一番印象に残ったキャラクター」として多くの人に語られています。
ルマニーのFAQ
Q1. ルマリーの声優は誰?
日本語吹き替え版では、子役の山根あんさんが担当していると考えられています。山根さんは『すずめの戸締まり』のダイジン役でも知られています。
英語版では、監督マイケル・ジェレニックの8歳の娘、ジュリエット・ジェレニックさんが声を担当しています。
Q2. ルマリーは続編に登場する?
2026年4月公開予定の続編には、ロゼッタの登場が期待されています。もしロゼッタが登場すれば、ルマリーとの関係性が描かれる可能性もあります。
Q3. なぜゲームと性格が違うの?
ゲームのよろずやチコは関西弁で陽気な商人でしたが、映画では長い間クッパに囚われていたという設定が加わり、独特の哲学的なキャラクターになりました。名前(Lumalee)は同じですが、別の個体と考えることもできます。
まとめ:ルマリーの名言に込められた深いメッセージ
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のルマリーは、可愛い見た目と虚無主義的なセリフのギャップで多くの観客を驚かせました。
しかし、その背景には以下のような深い意味が込められています:
- チコの死生観:死は終わりではなく、星や銀河への生まれ変わり
- 宮本茂さんの意図:人間とは違う視点から生死を見るキャラクター
- メタ的な役割:ゲームの円環時間を表現する「物語外部」の存在
- 孤独の表現:大切な人に出会えなかったチコの可能性
表面的には絶望的に見えるルマリーのセリフですが、その裏には「希望とは何か」「人生の意味とは何か」という深い問いかけが含まれています。
2026年公開予定の続編で、ルマリーがどのような活躍を見せるのか、そしてロゼッタとの関係性が描かれるのか、今から楽しみですね!
関連キーワード:マリオ映画、ルマリー、青い星、よろずやチコ、セリフ、名言、虚無主義、チコ、スーパーマリオギャラクシー、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

コメント